2011年7月21日木曜日

木曜日はセミナ:Minimal Ramification Problem

前期最後の北陸数論セミナ.今日はminimal ramification problemについて.
Kisilevsky and Sonnの次の論文を中心として,最近の進展(講演者のNさんのお仕事も含めて)の紹介だった:

On the minimal ramification problem for -groups

(arXivだと,http://arxiv.org/abs/0811.2978 と思われる).

素数$l$に対して,$l$群$G$でランク($G^{{ab}}:=G/[G, G]$について$G^{{ab}}/(G^{ab})^{l}$の$\mathbf{Z}/l\mathbf{Z}$上の次元,$\mathbf{Z}$は有理整数環)が$n>1$であるものを考える.最小分岐問題とは,$G$を,Galois拡大$K/\mathbf{Q}$ ($\mathbf{Q}$は有理数体)で,たかだか$n$個の素点が分岐するようなもののGalois群として実現できるか,と言う問題をいうらしい.

上の論文では,ある特別な$l$群のクラスに対して,そのクラスに属する$l$群については肯定的であることを示している.さらに進行中の様子については,上の著者らの共同研究者であるNeftinさんのプレゼンなどが参考になる.

1 件のコメント:

i.k. さんのコメント...

$l$ランクについての記述を訂正しました(2011/07/22).