2008年11月27日木曜日

同名異人

同名異人、つまり、同姓同名を共有する異なる個人というのは、それほど珍しくもないけど、そういう人達が本を書いていたりすると紛らわしい。愛用するところのamazon.co.jpは、同姓同名の人間を同一視するようだ。本のお勧めのメールを見て、目が点になることがある:



↑は有名な作家とは別人。↓も、同名異人(と思う)。




2008年11月26日水曜日

有限アーベル群の自己同型群

そんなことも知らなかったのか,との誹りをおそれずエントリ:
有限アーベル群の自己同型群の位数を明示的に書くことが出来る.wikipediaに載っていた
論文は,Hillar and Rhea, Automorphism of finite Abelian groups, 
arXiv:math/0605185v1 [math.GR]

2008年11月21日金曜日

木曜日はセミナ:形式群

定例の隣町セミナ。今回はある種の楕円曲線に付随する二つの形式群の同型に関する講演。登場する対象が具体的で(形式的冪級数)、聞くたびに巧妙な構成に感銘を受ける。不思議なものである。

Buhler, Pomerance, Robertsonの論文(11/16のエントリで触れている)については、知っている人は知っているという事らしかった。実は、その後の調査で、私用の論文コピー整理箱からもコピーを一部発見した。ありがちな話ではありますが。

帰りの高速バスを待つ数分のうちに、書店で、バッキンガム、クリフトン共著「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす」を購入。車中でざっと目を通す。個々人の特性を、34の「強み」(例えば、「アレンジ」、「運命思考」、「回復志向」、「学習欲」等)で代表させ、それを伸ばしていこう、という主張。表紙の裏面に、「強み」を発見するためのwebソフトのIDが掲載されている。

それなりに面白いのだが、もう少し簡潔にも出来そうな本である。


2008年11月16日日曜日

円分体の最大実部分体の類数

導手がlm乗である円分体の最大実部分体の類数をh^+(m)と書くことにすると,ほとんどすべてのl, mについて,h^+(m+1)/h^+(m)=1ではないかという予想(希望?)がある.

これについて,heuristicな議論をしている論文,J.Buhler, C. Pomerance, L. Robertson, heuristics for class numbers of prime-power real cyclotomic fields, Fields Inst. Commun., 41 (2004), 149--157を仙台滞在中に教わったので,メモ.リンクはGoogle booksで,先ほど試したら全文が見られた.ダウンロードできるわけでは勿論ないが…….

(11/20追記:C. Pomeranceのweb pageからダウンロードできる.)

仙台滞在中は,Google booksやオンラインジャーナル,著者らが公開しているプレプリントなどで,大分文献が参照できた.インターネットのありがたさである.

Amazon.co.jpでは書影が違っているので,指摘した.



2008年11月10日月曜日

パケット定額制廃止・EMobile導入

ここ数ヶ月、意図して携帯電話のパケット通信の使用(携帯電話でのウェブ閲覧)を控えてみて、実際にそれが可能であることを確認した。つまり、用もないのにGmailを確認したり、wikipediaのエントリを梯子したりというのを止めてみた。それで何の不都合もなく、月々のパケット通信料は100円を超えない。メールのやり取りも、もともと殆どしない(私にもっとも頻繁に送られてくるメールは、Google Calendarからのリマインダだが多くて日に数通、家人とはCメールのやり取り)。10月中旬にパケット定額制の廃止手続きをし、11月から適用になった。

auのダブル定額ライトは、月額1,000円を支払うことで、パケット代の上限を4,200円に抑えられるというものである。(ちなみに1パケットというのは128byte)。携帯電話会社からみると、データ通信でのAPRUの最低額を保障できる有難い制度であり、携帯電話のヘビーユーザから見れば、最大課金が定まっている安心できる制度だが、自分には関係ない。

その分で、EMobileのデータ通信専用端末D02HW(のアウトレット品)と、プリペイド型のサービスEMチャージを導入した。アウトレットの端末と1万円の事前チャージ込みで、17,800円。事務手数料無料のキャンペーン中。

EMチャージは、月々の基本使用料はなしで、1MBごとの従量制もしくは、1時間、1日、7日、1月の期限毎の定額制を、通信の際に選択するというプラン。手続きをしたのは11/1, 実際に端末が代引きで届いたのが、11/7であった。

端末が届いた後、オンラインでユーザ名などを設定するのだが、Firefoxを使っていたせいか、エラー処理でタイムアウトがおきたりした。IEで再度同じ事をして今度は無事終了。通信が出来ることを確認した。

冬に向けて、通勤で車中の時間も増えるし、出張も何件か予定していることから、通信手段の多様性を確保した。

2008年11月8日土曜日

BGMはEnigma: Seven Live Many Faces

締切のある仕事をいくつか抱えていて(締切のない仕事というのは形容矛盾のような気もするので、冒頭は白い白馬の類かもしれないが)、気晴らしにEnigmaの新譜を購入。Enigmaの「七つの命、無数の顔」。日本語タイトルだと違った印象だ……。実際はEnigma - Seven Lives Many Faces (Incl. Bonus Track) [Japan Version]
(←iTunes playerがインストールされていれば起動します)を経由してオンラインで購入した。良い意味で期待を裏切ってくれていて、大変楽しい。

初期のEnigmaの作品、例えばデビュー作の「MCMXC A.D.
」などとは大分趣が変わってきているなぁとの印象。グレゴリオ聖歌とダンスビートが当時は大変鮮烈だったけど、20年経っても変わらないというわけには行かないのでしょう。

木曜日はセミナ

定例の隣町セミナ。今回は関東方面からゲストをお招きして、虚2次体の円分Zp拡大の最大不分岐p拡大を岩澤理論から追及するという主題のレクチャ。大変勉強になる。

行きのバス車中で、パソコンを開いてお仕事をしいていたが、電池切れ。息抜きに書店によって物色していたが、多田富雄「寡黙なる巨人」が物凄い迫力である。著名な免疫学者であった著者が、出張先の金沢で脳梗塞に倒れ、右片麻痺、嚥下障害などに悩まされながらリハビリに励む姿を、自身の筆で述べたもの。能の深い素養が縦横に引かれており、幽玄ともいいたくなる印象と、肉体的な苦しみの非常に具体的な描写との対比が深い印象を残す。

2008年11月6日木曜日

水曜日の授業:数値解析学

前回に引き続き、実際にプログラムを書いてもらう実習。二分法の概略を復習した後で、実装してもらう。

20分程で一通り出来上がる受講生と、40分位経っても右往左往という受講生と、截然と分かれる。これぞまさしく二分法。

いささか時間が押してしまい、Newton法の原理を駆け足で説明。直感的には理解しやすいはずである。Newton法の実装には殆ど時間が取れなかった。

次回は出張のため一回休み。その間のレポートを出題し、Newton法の実装はその中に含めた。

2008年11月5日水曜日

火曜日は月曜日:4年生ゼミ

月曜が潰れがちな後期は、ときどき他の曜日に月曜の授業が入る。

4年生ゼミは難航中。ガロア理論は難しいのだなぁ、と再認識した。確かに、写像(自己同型)、群、体の拡大を見比べながら議論しなくてはならない。

それ以前の、きわめて基礎的な理解の欠如が見られることもあり、大鉈を振るうタイミングを計る昨今である。

2008年11月4日火曜日

ハイキング:海谷渓谷

文化の日の3日は,海谷渓谷(732高地と昔は言ったらしい)へハイキング.所属山岳会のメンバ3人とその知人他で総勢6名.山岳会のメンバは幾度も来たことがある場所.

新潟県糸魚川市を流れる海川が削りだした渓谷で,人によっては「頸城の上高地」あるいは「越後の上高地」などなど言うらしい.烏帽子岳,鉢山,頸城駒ヶ岳,鬼ヶ面山など怪異な山容が大変目を引く.また,奥には金山・裏金山が控えている.雨飾山や焼山も至近.

今回は1時間半ほど歩いて,河原で豚汁を頂こうというハイキング.海川を渡る箇所は,巨岩がごろごろするところを歩く.所々,登山道の一方が高く切れ落ちているところもある.

道なりに歩くと,登山道から目的地の取水施設が見えるところに出る.あぁ着いた着いたとそのまま歩くと河原を通過することになるが,実はそちらではない.取水施設が見えたら左手に上る道があって,そちらを辿ると河原歩きなしで目的地に着ける.

河原で温かい豚汁を腹一杯頂いて,午後から時折日も射す晩秋の沢沿いを歩いてきた.