線形代数学の講義は,前期を担当した同僚から引き継いだところ,正規行列が対角化可能であるとか,複素数体上の線形作用素のスペクトル理論とか,ほぼ一通り終わっているとのことだった.Jordan標準形から始めればいいのだが,教科書では証明が省かれており,しかも30回も講義回数があるとなると,時間余るように思われる.
なので,単因子論の前振りとして,整数行列のSmith標準形から話を始める.そのために,整数のEuclid性などから説き起こした.今日までの3回でSmith標準形が一段落.
応用として,有限(生成)Abel群の構造定理などを解説するのが定番だろうが,2年生向けと言うことで割愛.有限Abel群の当たり前でない(1の冪根の群など,巡回群でない)例で,2年生にも手短に説明できるものが思いつかなかった.2元2次形式の同値類を合成によって群と思ったものとか……?
種本は,木村達雄先生他の「代数の魅力
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