終日家にいて,子供らの相手をしたり,一緒にテレビを観たり,彼らが遊びに行ったらちょっとノートを開いてみたり,読みさしの本を眺めたりしていた.
子供が観ているドラマの原案になっているというので,恩田陸,「夢違」を読んでみた.500頁近い大部な小説だが,頁の組み方がぱらっとしているので,すぐに読み終わってしまう.中盤までは話を膨らませながら,なかなかコワイ感じが良いのだが,終盤につれてちょっと……風呂敷がたたみきれないまま(あるいは読者が大幅に風呂敷畳みを肩代わりする形で)終わるのだった.ちょっと見込み違いだった.
子供が読みたがったが,ドラマの主人公である教諭は登場しないと言うと,ふ~ん,といって,それ以上は言わなかった.
恩田 陸
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