問題を提示されたときに,解決のための第1手として「筋の良い」ものを取るのは上手の証拠で,それは訓練によって開発されるはずだが,確かにそうです,そしてそれは大脳基底核にある尾状核というところの働きです,ということらしい.
脳のどこの機能であるかはともかく,訓練で上達するのは,それはそうだろう,と思いたくなるが,研究の眼目は,
この直観的思考の神経回路を使うことができるのは、長年にわたる訓練によるものか、もともと尾状核の神経回路の働きが良かったのか判断がつきませんでした。(プレスリリース囲みの文章の2段落目)
というところらしい.つまり,環境により選抜されたのではなく,訓練で伸びますよ,と.
そうでないという結果が出ていたら,どんな風に発表されたのか興味あるところである.
一方で,解決すべき問題が端的に提示されること(この論文のように,将棋や囲碁のようなゲームや,もしくは受験問題のようなものが代表的な例)はむしろ稀で,何を問題にし,どんな解決を念頭に置き,とれる手段はどんなものがあるのか,を考える方がより多いようだ.そしてそれは,うまい着手を瞬時に見つける,というのとはまた別の能力のように思われる.
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