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2013年10月20日日曜日

善男善女

午前中は,子供関係の催し物.雨脚の強い中を出かける.世の善男善女をながめるよい機会である.

催し物で入手してきた,焼ソバだの菓子パンだので昼食にする.炭水化物取り過ぎだなぁと気にしつつ,小学校の低学年の頃,ジャムの小袋に書いてある成分表示の一部を「すみみずばけもの」と読んだ同級生のことを思い出して,家族に話してみた.「それは前にも聞いた」とのことだった.彼もいまでは善男善女の1人として世の中を担ってくれているのだろう.

午後は昨日の続きを,同じペライア演奏の「バッハ:パルティータ第2番、第3番、第4番」を聴きながら進める.いろいろと割り込みがかかるのだがそれはやむを得ない.



バッハ:パルティータ第2番、第3番、第4番
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2013年10月19日土曜日

明るく暖かく

そういえば久しく庭をみてないな,と思ってながめてみる.子供らがほじくり返し,勝手の土間にはドングリがばらまかれ,立木には威勢がない.葉が色づき始めているように見える.

先日触れたのとは別の,やはりよその図書館から借りた資料を読んでしまおうと取り組む.論文集のうちの1編で長いものではない.レベル1の楕円モジュラ形式の空間に作用するHecke作用素の特性多項式の既約性と,Hecke固有形式の $L$ 関数の中心値の非消滅に関するもの.

合間に,吾妻ひでおの「失踪日記2 アル中病棟」を読む.見知らぬ世界の記述が面白いという以上に,作者の視点が大変興味深い.BGMは,ペライア演奏の「Bach: Partitas Nos 1 5 & 6」である.ペライアの演奏は,メカニカルな正確さや,斬新な解釈といったものをあまり感じさせない一方で,明るく暖かく,楽しい気分にさせてくれる.しかし,吾妻ひでおとペライアとは,妙な取り合わせである.


失踪日記2 アル中病棟
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吾妻ひでお
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Bach: Partitas Nos 1 5 & 6
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2013年4月23日火曜日

牧歌的

午前中は学内某所に潜伏して文献読みなど.まだ学期がはじまって間もないせいか,どこも混雑している.

昼食を挟んで,午後はM1ゼミ.Ireland-Rosenの本で,cubic residueの話に入る.今日はスピーカ氏の都合で,Eisenstein整数の環のあたりまでやって早めに仕舞い.来週もゼミをやるというので,「もちろん」とにこやかに答えた.来週の水曜は月曜の時間割でもあり,連休の谷間だからどうこうという牧歌的な時代は遙か昔のこととなったのだ.

所用を済ませて帰宅.夜は作文の宿題を済ませるべくキーボードをたたく.BGMは,夕べDeutsche Grammophonから購入した,Années de pèlerinage(リストの「巡礼の年」第1年から第3年までの3枚組).AmazonでもMP3が購入できるが(リスト:《巡礼の年》全曲),DGからだとFLACも選べる(し,少し割安だった).

この録音は,村上春樹の新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」で作品の根底に据えられて,大変人気らしい.らしい,などと書いているが,私も早々と読了した.この作者に対しては点の辛い人が何故か多いようなのだが,私はいつもどおりに楽しめたのであった.


リスト:《巡礼の年》全曲
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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
村上 春樹
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2013年2月10日日曜日

プロコ

午後から,某高校音楽コースの卒業演奏会に,上の子と出かける.ご縁があって招待券をいただいた.

演奏はもちろんのこと,運営のほとんども生徒さんが取り仕切っているそうで,立派な催しだった.都合で前半しか聴けなかったが,プロコフィエフのピアノソナタ第7番第1楽章の演奏は印象的だった.

プロコフィエフというと,「ピーターと狼」の印象しかなかったが,彼のピアノソナタは,現代ピアノ曲の重要なレパートリーらしい.興味を持ったので,幾つか聴き比べていた.

2012年10月16日火曜日

沈んだコンドミニアム

火曜日なので1限から講義.線形代数は,ベクトル空間の公理的な導入からで,実は受講生は前期に同様な講義を聴いているはずなのだが,どうしてもゆっくりゆっくり進めてしまう(伝わっているのか観察しながら話すので).計画していた8割ぐらいの進捗だった.

引き続き2限目は代数学.こちらは環の導入で,こちらもゆっくりと.しかしそのように予定していたので,それでよいのだった.

午後はB4ゼミ.欠席者が1名あり,なかなか全員が揃わない.整数環の剰余環の乗法群の構造など.

朝から活動したし,万年筆のインクも枯れてしまうしで,いつもより30分ほど早く引き上げる.いつも豆を買っているコーヒー屋さんで一服して,帰宅.

帰宅したら,Donald Fagenの新作Sunken Condosが届いていた.例によって例のごとく,危なげないのだが,ぐっとはこないかなぁ……という印象だった.Morph the CatもKAMAKIRIADももっている忠実な聞き手だが,Nightflyのような感動はなかなか…….

 
Nightfly
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Donald Fagen
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2012年8月8日水曜日

Ludus Tonalis

午前中は書類書きなど.昼食を挟んで,午後は,前期を終えて後期を迎えるに当たって発生するお仕事を細々片付けていく.右から左に,という感じだがそれなりに時間はかかる.

日が傾く頃になって,ちょっと自分の考えを紙の上に広げてみる.

ここ数日の夜の音楽は,J. McCabe演奏の,Hindemith, Ludus Tonalis他.最初聴いたとき,ピアノの音色にちょっとふしぎな印象があったのだが,Fazioli pianoはこういう,やわらかい音なのかな…….


Suite 1922 / Ludus Tonalis
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2011年9月12日月曜日

らじる★らじるでNHK-FMを聴く

9月1日から,NHKラジオ放送のIPサイマルラジオ放送が始まった.「らじる★らじる」という.端的に言うと,NHKラジオのラジオ第一,第二,FM放送を,インターネット経由で,国内ならばどこに居住していても聴くことができる,というサービスである.

パソコンでhttp://www.nhk.or.jp/radiru/ にアクセスして,後は指示通りにすれば特に何の準備もいらない.音質はラジオ放送だと思えば十分である.私の自宅では,FMは綺麗に入ると思っていたが,らじる★らじるの方がより良い.ただ,例えばノートパソコンを使っているなら,内蔵のスピーカではなく外付けのものを使う方がよいと思う.私はUSB接続のDAC(ONKYO WAVIO USBデジタルオーディオプロセッサー ブラック SE-U55SX2(B)をノートパソコンに接続し,光経由でミニコンポに接続している).

パソコンで聴くのだから,録音するのも自在である.エアチェックという懐かしい単語を思い出す.Linux環境だと,rtmpdumpというソフトでファイルに書き出すことができ(Macの方は柏野さんのblog記事が参考になるだろう),cronを使えば定時に予約録音もできる.mp4aフォーマットの再生は,rhythmboxにしかるべきプラグインを導入して問題なくできた.

rtmpdumpは最新版をgit経由でもらってきて,自分でコンパイルする.私が使っているのはUbuntuなので,その前にlibsslを導入しておく必要があった.あとは make sys=posixで問題なし.起動する際の引数は検索して見つけて頂きたい :)


IPサイマルラジオ放送といえばradiko が先発だが,特定の地域に居住していないと聴けないようにしてあり,富山は未だに対象外である.

ここ数日,らじる★らじるを聴いていて,音源を購入する機会が増えた.音質は上述のように十分なのだが,十分満足のいくレベルではなく(ラジオなのだから当然だ),それなら,というので買ってしまうのである.

CDは,午前中に注文すれば翌日には届くし(amazon.co.jpのamazonプライムサービスを使っている.地方在住ならばメリットはあると思う),うまくすればダウンロード販売で手に入ることもあり(amazonのMP3ダウンロード,Apple iTunes, Universal Musicのダウンロードなどなど),そうすると聴いている最中に既に入手完了である.

このまま当然のサービスとして定着していってほしい.

2008年12月18日木曜日

グールドのピアノ

私のこだわり人物伝 2008年4-5月 (2008) ヘルベルト・フォン・カラヤン 時代のトリックスター/グレン・グールド 鍵盤のエクスタシー (NHK知るを楽しむ/火)という小冊子をぱらぱらと眺めていたら、長くグールドのピアノの調律を勤めたエドクィスト氏の手記が掲載されているのを見つけた(翻訳・再構成は宮澤淳一氏)。

グールドはチェンバロによるヘンデルの録音「ヘンデル:ハープシコード組曲」を残している。大変親密な雰囲気のすばらしいアルバムだと思っていたのだが、なぜチェンバロで演奏したのか、ということについては深く考えたことはなかった。

エドクィスト氏の手記によると、実はこの時期、グールド愛用のスタインウェイCD318は、輸送中の事故により大破して工場送りになっていたという。落とされて上下さかさまになり、フレームプレートに4箇所ひびが入るほど非常に大きな衝撃を受けたと推測されている。「破損を発見した晩、グレンは私をつかまえ、少なくとも2時間にわたり、CD318に関する質問を浴びせかけ、不安をぶつけてきた」。

工場で新たに鋳造されたプレートをはめ込まれて返送されてきたが、「しかし音は変わっていた」。

その時点では、ピアノはスタインウェイから貸与されていたものだった。後にスタインウェイは、それぞれのピアニストに購入を求めた。グールドは、以前の音色を取り戻さなかったそのピアノを、何故か買い取ったそうである。

暖炉の傍で薪のはぜる音を聞きながら楽しむような雰囲気のヘンデルの録音だが、こういった逸話を知ってからだと、また違った趣を感ずるものである。



2008年11月8日土曜日

BGMはEnigma: Seven Live Many Faces

締切のある仕事をいくつか抱えていて(締切のない仕事というのは形容矛盾のような気もするので、冒頭は白い白馬の類かもしれないが)、気晴らしにEnigmaの新譜を購入。Enigmaの「七つの命、無数の顔」。日本語タイトルだと違った印象だ……。実際はEnigma - Seven Lives Many Faces (Incl. Bonus Track) [Japan Version]
(←iTunes playerがインストールされていれば起動します)を経由してオンラインで購入した。良い意味で期待を裏切ってくれていて、大変楽しい。

初期のEnigmaの作品、例えばデビュー作の「MCMXC A.D.
」などとは大分趣が変わってきているなぁとの印象。グレゴリオ聖歌とダンスビートが当時は大変鮮烈だったけど、20年経っても変わらないというわけには行かないのでしょう。

2008年9月10日水曜日

W. Byrde, Sellinger's Round, by G. Gould

ウィリアム・バード(W. Byrde, リンクはWikipedia)は16--17世紀にイギリスで活躍した作曲家。タリスより1世代若い。カトリック教徒として当時は迫害されたが、ミサ曲やモテットの他、鍵盤楽曲にも優れた作品がある。

その中で私が偏愛するのは、Sellinger's Roundという曲。Glenn Gouldが残した録音が大変すばらしい(バード&ギボンズ作品集(紙ジャケット仕様))。

Youtubeに、この曲をBGMにした映像(トロント市内をドライブする映像)を見つけたので掲載。音質は良くないものの、清冽さは紛れもない。



2008年8月22日金曜日

矢野顕子コンサート

8/21, アイザック小杉文化ホールラポールで矢野顕子のコンサート。家人と。
端的にいって、天才。

話の流れで、たまたま聴きにいくことになった。私は矢野顕子のファンというわけでは全然なく、家人が持っているCDを何枚か聴いたことがあるくらいである。

コンサートは、ピアノ弾き語りの形式。生音ではなく、PAを通している。

セットリスト
  1. BAKABON
  2. Dreaming Girl
  3. さようなら
  4. 雷が鳴る前に
  5. My Love
  6. 愛について
  7. Song for the Sun
  8. 変わるし
  9. 湖のふもとで猫と暮らしている
  10. ?
  11. ごきげんわにさん
  12. ごはんができたよ
  13. Rose Garden
  • EC1 David
  • EC2 ひとつだけ
クラシックからジャズ、現代のさまざまなジャンルの音楽が渾然一体となって、矢野顕子の音楽としか言いようのないものになっている。聞いていると、複雑な形をした光の立体が刻々と形を変えるようなイメージが目に浮かぶ(単純化して書くと、Windows Media Playerとか、iTunes playerの視覚効果を立体にしたようなもの)。演奏の最中にときどき歌詞が飛んでハミングになったり、ピアノパートが伸びたりするのはご愛嬌である。

クラシック音楽のように、大枠があって、それを身につけたうえで個性を出すというジャンルの音楽の対極にいるアーティストだと思った。音楽を吸収して再構成し、それを演奏するという巨大な能力の上に成り立っている、一回限りの存在である。そういう意味で、天才である。

糸井重里の「ほぼ日刊イトイ新聞」で、坂本龍一相手のインタビュー「矢野顕子について坂本龍一くんと話そう。」が行われている。その第四回で坂本は端的に「天才でしょう」と語っている。

演奏中のMCは、かなりたわいのない話に終始していた。リラックスした雰囲気であった。