2012年11月13日火曜日

どっちつかず

朝一の線形代数の直前に,


などとつぶやいたら少しく反響があった. 本によっては,ベクトル空間を公理的に導入したのは良いが,基底の定義には,有限生成の場合しか書いてなく,暗黙に,この場合のみしか扱わないということがある.(明示的に,その場合のみを扱うと宣言している本もある.例えば齋藤正彦先生の本).

有限生成の場合で十分では,という意見もあるとは思うが,例えば体の拡大の次数は,上の体を下の体上のベクトル空間と思ったときの次元で,そのときも有限生成の場合しか考えないのか,というとそうもいかないので,やはりどこかで,基礎体上有限生成でないベクトル空間の(代数的な)基底の話をしておかないといけないはずである.(例えば藤崎先生の「体とガロア理論 (岩波基礎数学選書)」には,I章に,無限生成の場合も込めて,ベクトル空間の基底の濃度が基底の取り方に依らないことの証明が載っている).

引き続き代数学.多項式環など.詳しくはテキストを読んで下さいね,という技を頻繁に繰り出している割に,思ったように進まない.

午後はB4ゼミ.平方剰余記号,Jacobi記号の性質など.平方ではない整数 $a$ に対して,素数 $p$ で,$a$ が法 $p$ で平方非剰余になるものが無数に存在する,という定理の証明が面白かった.

2012年11月12日月曜日

Q太郎

夕べバリカンが今ひとつの結果に終わったことについて,朝の光で家人が見たところ,直ちに修正すべき,という程の惨状であるらしかった.後ろ頭のことなので,自分ではよく分からない.

洗面台で再びバリカン.今度はアタッチメントを間違えず,思うようにできた.

などとしているうちに,慌てて朝一の会議に駆けつける.午前は缶詰.

午後はM1ゼミ.中島先生のガロア理論の本を卒業(したことに)して,数論らしき事を始めようとするが,まだガロア理論の復習である.複素数体の中に,有理数体の代数閉包を固定して,その部分体として話を進めるトップダウン方式なので,話は早くなるが抽象度は上がる.複素数体の自己同型で,恒等写像でも複素共役でもないものを挙げよと言われると困ってしまう.(連続である事を仮定するとこれらに尽きる).

有理数体の代数閉包の自己同型の典型例は,複素数体の自己同型を制限したものだが,上の事から,この方針では具体的な記述は不明である.一方,有限次代数体の自己同型を拡張する際にも,Zornの補題を経由するので具体的なことは分からない.

などと言いつつ,ゼミの間に思いついた"over $k$ の $\mathbf{Q}$ 太郎~" が気に入ってしまい,頭の中で繰り返されるのだった.

2012年11月11日日曜日

バリカン失敗

こどもの相手をして,プラレールの線路を並べたりする昼下がり.しかし近所に遊びに行ってしまい,私が畳の上でぽつねんと電車を走らせるのである.

週末から読み出した本を読み進めたりもする.割と面白い(数学の本です).そんなことしている場合かというのは,この際おいておく.

夕食前に,暗くなってから散歩に出る.用もないのにうろうろ歩いている人を見るて何だろうと以前は思っていたが,自分がそんなことをするようになって分かった.散歩なのだ.

風呂に入る前に,さっと頭を刈っておこうと,バリカンを持ち出して頭をなで回す.家人が来て,なんでこんな時間に,と驚くが,風呂に入る前にやるのは合理的だ.しかし,いつになくうまくいかない.刈り残しの毛があちこちにぽやぽやと残る.結局30分もそんなことをしていたのに満足行くようにはならず,しかも上半身裸だし,治りかけの風邪に塩を送るようなものであった.

風呂から上がってからよく見たら,バリカンにつけるアタッチメントを間違えていた…….すき刈り用のアタッチメントだった(本当は3ミリのそれをつけたかったのだ).それにしても,三面鏡に映ったバリカンを思うように動かすのは大変難しい.人生には学ぶべき事がまだまだたくさんあると実感する.

2012年11月9日金曜日

エリア

結局週の間は風邪をだましだまし過ごすことになった.発熱はないのが救いだ.

幾つかしなくてはならないこと,しておいたほうが良いことをしているうちに,午前午後と過ぎていく.

帰りにコーヒー豆を買いに,いつものお店に立ち寄る.「エチオピア イルガチェフェG-1・ナチュラル」というものが入ったと言うことで,試しに100グラム,あとはケニアを200グラム.帰宅して,夕食後にエチオピアを淹れてみたが,確かに独特の風味が強く残っていて,好みが分かれるかもしれない.私ももう何回か飲んでみないと,結論は出せないという印象だった.

ちょっとした思いつきがあって嬉しかったのだが,それは大事にノートに記録して,Sony Readerで「エリア随想録」(平井正穂訳)でも眺めつつ,休もう.

2012年11月8日木曜日

理想

風邪がお腹に来たらしく,自分の最寄りの手洗いを意識しながら出勤.

昨日までのドタバタのせいか,「大学が多すぎる」という謎の主張をひんぱんに目にする.東大だけあれば良いという人も,旧帝大だけあれば良いという人も,都道府県に1つずつあれば良いという人も,みなそう言うだろうから,実際には何も主張していないと思う.国立大学法人を国立大学法人機構みたいなもの一本化して,既存の国立大学法人を,各地にある学校,ということにしても,やはり「大学が多すぎる」問題への解決になるのだろうか.

大学で学ぶべき事は確かにあり,それを各人が見つけやすくするために,大学の数も種類も増やし,学部学科のみならず,大学の間を渡り歩くことも容易にすればよい.特に,学費をもっと安くすればよい.

それは余りにもおおざっぱで現実味のない理想論かもしれないが,大学の教員はまず,大学での教育についての理想を語るべきと思う.大学の教員がそれを語らないなら,誰がそれを語るだろうか.

夕方から,定例の金沢でのセミナのために移動.例によって,大いに元気を頂いた.