blog 「読書猿Classic: between / beyond readers」の記事「T
hree years of Sundays/史上もっとも静かなプレゼンテーション」を大変面白く読んだのだが,少し事実関係を整理したい.もしまだ同記事をお読みになっていない方は,是非ご一読頂きたい.
よろしいですか?
まず, 番目のメルセンヌ数 というのは, のことである().すぐに巨大になるが,素数に関連した興味深い性質がいくつもある.例えば, が素数ならば が素数であることが証明できる.しかし が素数だからといって,いつでも が素数になるわけではない.例えば. しかし, が素数なら, は より大きい素因数を含むことも簡単に示され,従って大きな素数の探索にしばしば用いられる.
歴史を遡ると,メルセンヌ自身が17世紀に, が素数になる を小さい方から幾つか列挙したのだが,それが間違いを含んでいた.例えば彼は, は素数であるとしていた.
冒頭のブログ記事では,20世紀初頭にColeが学会で発表するまでそれが信じられていた,という調子で劇的な様子を記述しているが,それはそうではない.
リュカは既に,1891年出版の著書で,が
合成数であろう,と述べている(E. Lucas, Theorie des Nombres, p. 376).
しかし,その素因数分解は与えていない.
Coleは, の素因数分解,すなわち,を,論文
The factoring of large numbers, Bulletin of the American Mathematical Society,
10(3), 1903で与えた.冒頭のブログ記事は,その内容を講演したときのエピソードと思われる.
Coleは2つの方法を試し,一つはうまくいかず,もう一つの方で の素因数分解を得ている.つまり,と書いたときに,の方が満たすべき合同式を,法 で与えて, (の係数が上で述べた法,)そこに適当に整数を入れていって, のとき,つまり が を満たすことから,素因数分解を得ている.
2次篩法などが開発されるのは,1980年代である.
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