2012年10月30日火曜日

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1週間を週の初めの2日間に集約している.M1ゼミが月曜午後,火曜午前に講義2つ,午後にB4ゼミ.しかしこれは経験に裏打ちされた最適化で,精力がかろうじて残存する間に,仕事を済ませようというものである.

1限目は1年生の線形代数,妙に進まず,さすがにてこ入れが必要な気がしてきた.毎回,終わりの10~15分で小テストをする(成績には反映させない).今日は,例題を読んで,理解して(少なくともそれを試みて),本を見ないようにしながら紙に書く,という課題.これは,ただ勉強しなさい,というよりは具体的で効果が期待できる.

2限目は3年生の代数学.部分環,環の直積,行列環その他.こちらももうちょっとねじを巻かないと,最後の群論にたどり着けずに終わってしまう.以前,それが現実になってしまったことがあって,次の年度の(4年生になった受講者対象の)代数学特論を担当した同僚に,「群論を教わってないと言うんだが?」と詰め寄られたことがある.私はにこやかに,「群論をお願いします」と申し述べました.

昼食を挟んで,午後はB4ゼミ.Ireland-Rosenの,既約剰余類群の構造を決定するあたりの締め.何の話の流れだったか,$1/7 = 0.\dot{1}4285\dot{7}$の話をしたら,知らないというので,少し解説した.$k/7$, $k=1,2,\dots, 6$ を循環小数で書くと,$1/7$ の循環節をずらしたもの(巡回置換)である,等々.これは $10 \pmod{7} = 3\pmod{7}$ が mod $7$ の原始根である事から従うのだが,詳しくは然るべき書物を見て頂きたい.じつは同じような事が,$$1/49=0.\dot{0}2040816326530612244897959183673469387755\dot{1}$$にも言える.

数字の間違いがあったので訂正して再送します….

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